コラム

エンゲージメントの向上で企業業績がアップする理由や仕組みを紹介

企業の業績アップにつながると注目されているのがエンゲージメントです。企業はエンゲージメントをいかにして向上させるかが今後の成長のカギになります。
今回は、エンゲージメントを向上させるための具体的な取り組み方や、エンゲージメントの向上でもたらされる業績アップ以外のメリットなどをご紹介します。

エンゲージメントが向上すると企業業績もアップする

近年、エンゲージメントが向上すると企業の業績がアップするといわれるようになっています。エンゲージメントは企業と従業員の相互理解や絆、信頼関係を意味します。

ある調査では、従業員エンゲージメントの向上が営業利益率や労働生産性にプラスの影響をもたらすことがわかりました。そのため、従業員エンゲージメントを数値化するエンゲージメントスコアを経営の新たな指標にすることが重要です。

エンゲージメントが重要視される理由は、労働人口の減少を背景とした労働生産性が課題とされていることによります。企業には、限られたリソースで生産性を最大化することが求められています。

そこで注目されているのが従業員エンゲージメントです。企業と従業員の信頼関係を高めることで、生産性の向上が期待されています。

エンゲージメントの向上で企業業績がアップする理由

エンゲージメントが向上すると企業業績が向上することをお伝えしました。以下よりその理由を3つのステップに分けて解説します。

従業員エンゲージメントの変化

最初のステップは従業員エンゲージメントの変化です。例えば、これまで多くの企業は昇給や昇任、待遇の仕組みがブラックボックス化していたと考えられます。可視化されていなかった人事の仕組みが従業員に公開されると、インセンティブなどへの理解が深まるため、従業員のモチベーションの向上につながります。

また、これまで不明確だった給料アップなどの基準がはっきりとすることで従業員が企業に信頼感を抱きやすくなります。企業に信頼感を抱くことによって、「もっと職場のために貢献したい!」という想いが強まるのです。それが従業員の主体的な行動につながります。

顧客エンゲージメントの変化

従業員エンゲージメントが高まると、次いで、顧客のエンゲージメントが変化します。従業員が主体的に行動することで、接客を工夫したり製品に対して新たな付加価値を生み出すことができます。

結果として、その企業でしか体験できない価値を感じ取り、顧客満足度が向上します。同じ商品やサービスだとしてもその企業から購入するようになるでしょう。このように、従業員エンゲージメントの向上は顧客エンゲージメントの向上にもつながりやすいのです。

業績の変化

最後のステップとして、業績の変化が起こります。従業員エンゲージメント、顧客エンゲージメントの双方が改善されると、顧客の購買行動が変化します。商品単価を変えずとも、購入品目や購入頻度に変化が生じることで売上げが向上します。

売上げが向上することで、企業が活気づき、採用や広報に展開されて中長期的な成長にもつながるでしょう。利益が増えると従業員への還元も増えるため、より良好なサイクルが続きます。

また、近年、顧客は商品やサービスのみに魅力を感じるだけではなく、購入する体験を重視するようになっています。「同じ商品を購入するならば接客が良いお店で買いたい!」などの心理が働くため、従業員が主体的に行動している企業に魅力を感じるのです。

エンゲージメントの向上で得られる、企業業績アップ以外のメリット

エンゲージメントが向上すると、企業の業績アップ以外にもさまざまなメリットが生じます。主なメリットを3点に絞ってご紹介します。

従業員の離職率低下

1つ目のメリットは従業員の離職率が低下することです。先述のとおり、従業員エンゲージメントが高まると、企業に対する信頼度や愛着心が向上します。そのため、「長くこの会社で働きたい!」「できるだけ貢献したい!」と自然に思うようになります。

また、企業との信頼関係が構築されていると、悩みや不安などを相談しやすくなります。その結果、円滑な人間関係が保てるようになり、帰属意識などの心理的価値が高まります。そのため、離職率の低下につながるのです。

特に近年ではやりがいや働きがいを求めている社会人が多いため、企業が従業員エンゲージメントを向上させることは重要な取り組みといえます。

従業員のモチベーションやパフォーマンスの向上

2つ目のメリットは従業員のモチベーションやパフォーマンスが向上することです。従業員が「この会社に貢献したい!」と思うようになると、仕事へのモチベーションが向上しやすくなります。

担当している仕事に対して誇りを持ち、困難な局面にも果敢に挑戦できるようになるでしょう。そのような従業員が増えることで、チームワークが良くなります。そして、チーム内でさまざまなことを共有したり、生産性を向上させるアイデアを出したりできます。

結果として従業員それぞれのパフォーマンスが向上し業績アップにもつながるのです。

職場の雰囲気の改善

3つ目のメリットは職場の雰囲気が改善されることです。従業員エンゲージメントが高い企業は、上司や部下など立場に関係なくお互いの信頼関係が良好な傾向にあります。信頼関係が構築されていると、自分のことだけではなく周囲への気配りができるようになります。

多くの従業員が周囲へ気配りをするようになると、個人の成果はもとより企業全体の成果というハイレベルな視点で物事が考えられるでしょう。全員が同じ方向を向いていれば、おのずと職場内の雰囲気も良好になります。

エンゲージメントを向上させる方法・対策

エンゲージメントを向上させることは、企業に多大なメリットをもたらしますが、そのためにも具体的な取り組み方が大事です。ここからは、エンゲージメントを向上させる方法・対策をご紹介します。

企業理念やビジョンの共有

エンゲージメントを向上させるために最も重要なことは、企業理念やビジョンを従業員と共有することです。企業理念やビジョンが社内に行き渡ってこそ、従業員が顧客に提供する価値を理解できるようになります。

そのためには、日頃からミッションをどのように意識しているのか、価値をどのように業務へと落とし込んでいるかなどを言語化する必要があります。従業員それぞれがミッションや価値に合致する行動ができるような取り組みを行ってください。

そのためにも、従業員と直接コミュニケーションを取ることなどが効果的です。

人事評価の改善とフィードバック

すでにご紹介したとおり、人事評価の基準をオープンにすることは従業員エンゲージメントを向上させる1つの方法です。その際には、人事担当や上司からのフィードバックが重要になります。

例えば、評価基準を満たすために足りないことを具体的にアドバイスすることで、従業員との信頼関係が向上します。評価やフィードバックの機会を定期的に設けて、密なやりとりをすることが求められます。

コミュニケーションの活性化

コミュニケーションの活性化にも積極的に取り組んでください。社内で人とのつながりやコミュニケーションが不足すると、会社への愛着心が低下することがあります。

コロナ禍において対面でコミュニケーションを図ることが難しいのであれば、オンラインで交流するなど、さまざまな方法があります。

職場環境の改善

人事評価を改善しただけでは従業員の信頼関係に結びつかない場合があります。従業員は企業に給料や待遇だけを求めているとは限らないからです。ワークライフバランスを意識して、従業員が働きやすい環境を提供する必要があります。

ワークライフバランスには多様な働き方が含まれます。テレワークや短時間勤務など従業員のニーズに合わせて改善しましょう。

従業員エンゲージメントのサーベイ

従業員エンゲージメントは抽象的でわかりにくいことがあります。何かしらの取り組みをしても、施策の効果が目に見えない場合があるのです。

そこで定期的に従業員エンゲージメントのサーベイを実施して、可視化することが有効です。ツールを使って効率的に数値化できるため、ぜひ実施を検討してみてください。

エンゲージメントを向上させよう

企業の業績を向上させたいときは、エンゲージメントに着目してください。従業員、顧客のエンゲージメントを向上させることで、業績にも良い影響を与えます。

OurEngageは個人と企業の両輪でエンゲージメントの向上を目指すサーベイです。各従業員を細部まで分析して、エンゲージメントの向上につなげます。ご興味がある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

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